見えるようになるかもという期待
- 社員Ⅾ
- 3月17日
- 読了時間: 4分
2月某日、都内の某眼科にて
まんまごとで通院を支援中の視覚障害者の方に
ある提案がもたらされました。
「貴方の悪い方の目が
ips細胞での治療対象に該当するかも知れません。
神戸アイセンター病院を紹介する事ができますが、診察を希望しますか?」
神戸アイセンター病院は
ips細胞での治療でいい成果が出ていると
話題になっているらしい。
Q、
え?!じゃ、見えるようになっちゃう???
A、
そんな簡単なお話ではありません✋NO!
まず手始めに
神戸アイセンター病院へ行き
担当医の診察を受けてみないと
治療を始められるかどうかわからない、と言う。
先に1人、
同じ病院からの紹介で診察を受けた方がおられ
その方は診察の結果、
残念ながら「適用外」という診断になり
治療開始には至らなかったそうだ。
製薬会社が行う
薬の治験だったり
治療に製薬会社も大きく関わる場合
製薬会社が交通費も支給してくれるのだそう。
でも今回は治療!
なので交通費は自費。
なんだか、条件が厳しい・・・。
厳しくてもやっぱり
「また見えるようになるかも!」という期待は
何事にも変えられないほど大き~い様子で
「是非、診察を受けたい!」という話になった。
1週間ほど期間を空けて、
お会いした時には
デメリットは思い出せない状態になっていた。
「見えるようになったら
ヘルパーさんの顔を見てみたい!」
等、話しておられ
普段よりかなりテンションが高い。
あとで聞いたところ
やった!見えるようになる!と
確定したかのようになってしまっていたそうです。
これで先に診察を受けた方と同じく
治療開始できなかったら
ひどく落胆することになってしまう。
ちょっと怖いので
情報の再確認をすることにしました。
「確か先生は
先に診察を受けた人は適用外だった、とか・・・
言っていた気が・・・?」
少し話しただけで
冷静さを取り戻した様子だった。
この方はR7年3月16日現在、初回診察前ですが
この後どうなったかは
あまり書くつもりはありません。
ただ、改めて考えたい。
これまで視覚障害は
障害認定されると難病扱いで
目の病気は
いくつか種類があるとはいえ
障害認定されるほど
視力が下がったら
回復させるなんて考えられなかった。
ここで、参考までにお話したいのは
体の部位でいうと股関節。
人工股関節置換術、という手術について。
変形性股関節症に罹患している人は
日本に1000万人程度いると言われています。
その名の通り太ももの付け根の丸い軟骨や
皿のような部位がすり減り
変形して歩くだけで痛みが出る。
その中でも酷くなってしまった患者は
人工股関節置換術という手術をする。
社員Dの親族にも
変形性股関節症に罹患、
人工股関節置換術をし、
障害者手帳を持っている人がいる。
目と何の関係が?
と思うかも知れないけど少しお待ちを。
もともとはこの手術、
手術して痛みはなくなっても
歩きにくいため当たり前みたいに
身体障害者に認定されていました。
術後の足の長さを
左右同じ長さにするのが難しく、
ひどい人だと
15センチくらい違ったとかなんとか。
今は医療技術の進歩により
手術後のほうが歩きやすくなる人が増えました。
今は期限付きの障害認定で
期限が来ると
見直しすることになっているようです。
話を戻して
視覚障害も
人工股関節置換術のようになったら
どうなるでしょう?
ips細胞による治療がもっと普及したら
当たり前の治療法として確立するかもしれない。
治療が成功して
少しでも見えるようになったら・・・✨
中途障害で見えなくなった方にとっては
見えていたあの頃に戻れる!
というのが先に浮かぶ。
だけど別の視点から考えると
そもそも治療の対象になったのは
悪いほうの目のみ。
今少し見えているほうだって
そんなに見えやすいわけではない。
仕事があるわけじゃないのに
障害年金はちゃんと受け取れるのかな?
もしくは減額されたりするのかな?
重度障害者医療はどうなる?なくなる?
公的支援(ガイドヘルパー等)は
使わなくても暮らせるほど回復するのかな?
考えていくと
回復した後の生活が
急激に変化する可能性まで考慮して
治療を考えるべきかも知れない。
以下、参考までに。
神戸アイセンター病院の
ips細胞による治療は大きな成果をあげていますが
資金の寄付を募っているようだったのでご紹介。
興味ある方はこちらから↓
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